小田急相模原近隣の昔の地図(旧版地形図や住宅地図)、写真集に興味を持っています。今までに調べた内容を以下にまとめておきます。
昔の地図(旧版地図)
- 今昔マップ
埼玉大学教育学部の谷謙二先生(故人)の研究室が公開しているウェブサイトです。首都圏版に小田急相模原近郊が含まれます。非常に使いやすい貴重なサイトです。国土地理院の旧版地形図だけでなく、古い空中写真(航空写真)も閲覧できます。 - 国土地理院の地形図・地勢図図歴
国土地理院の公式サイトです。小田急相模原だけでなく、全国の旧版地形図を参照できます。解像度が低いのが残念です。ネットで高解像度画像をダウンロードできるようなれば嬉しいです。 - 旧版の住宅地図
これもネットで閲覧できるサービスがあれば、有償でも需要があると思うのですが、現実は、地域の図書館で職員の方に頼んで閉架から出してもらう必要があります。旧版地図というのは時間を追って閲覧できるとさらに有用だと思うのですが、さすがに、10年分まとめて旧版地図を出して頂くのは躊躇します。また、コピー機での複写では、ゼンリンからの申し出があるそうで、見開きの片面しかコピーさせて貰えません。個人的には、例えば商業的価値の低い非常に古い旧版地図は、研究目的に限定して広範に複写できるなど、柔軟な対応があっても良いと思います。
なお、相模原市内の公立図書館で閲覧できる旧版住宅地図については、こちら(PDF)に説明があります。
昔の写真(歴史的写真集)
以下に、近隣の図書館で閲覧可能な写真集をまとめてみました。(写真中心でなくとも、写真が豊富に掲載されている刊行物を含みます。)
- 特に記載なき場合、相模大野図書館(開架)で確認済みです。(多くは相模原市立図書館にもあるようです。)
- 大和市立図書館は「大和」と略します。
- 座間市立図書館は「座間」と略します。
- 相模原市総務部総務課市史編さん室は「相模原市(総編)」と略します。
- 相模原市教育研究所は「相模原市(教研)」と略します。
- 教育委員会は「(教委)」と略します。
- 写真アルバムは「(写)」と略します。
- 国立国会図書館は「NDL」と略します。
出版年月 | 書名 | 出版社(者) | 備考 |
1972/10 | 創造の十年 | 東海大相模(※1) | |
1974/03 | 相模原の歴史 | 座間美都治 | 文章中心 |
1982/02 | 写真集相模原 | 相模原市(教研) | お勧め |
1986/03 | 目で見る座間 | 座間市(※2) | お勧め |
1987/11 | 東林間開発百年のあゆみ | 実行委員会(※3) | お勧め, 非売品 |
1991/10 | 目で見る相模原の100年 | 郷土出版社 | CiNii |
1993/01 | 目で見る大和・座間・海老名・綾瀬の100年 | 郷土出版社 | 座間 |
1993/10 | 写真集さがみ野の流れ | 相模原農協(※4) | お勧め |
1995/02 | 緑育くむ水出づるまち座間(※5) | 座間農協(※6) | 座間 |
1999/03 | 大和写真館2(※7 | 大和市(教委) | |
2000/08 | ふるさと相模台地域の移り変わり | 小山德孝 | |
2003/09 | 相模原市今昔写真帖: 保存版 | 郷土出版社 | お勧め, CiNii |
2004/11 | 相模原市史: 現代図録編 | 相模原市(総編) | NDL |
2007/09 | 昭和30年代の神奈川写真帖(下巻) | アーカイブス出版 | CiNii |
2010/03 | ふるさと相模原保存版(※8) | 郷土出版社 | NDL |
2010/?? | 東林間見聞録 | 宅井治朗 | |
2014/03 | 相模原市史: 現代テーマ編 | 相模原市(総編) | 文章中心, NDL |
2015/03 | (写)相模原市の昭和 | いき出版 | いき出版 |
2015/06 | 写真で見るこころの大和(※9) | 郷土出版社 | 大和 |
2022/05 | (写)大和・海老名・座間・綾瀬の昭和 | いき出版 | 大和 |
2024/03 | 写真が語る相模原市の100年 | いき出版 | いき出版 |
※1: 正式名称 = 東海大学附属相模高等学校
※2: 正式名称 = 座間市立図書館市史編さん係
※3: 正式名称 = 東林間開発百年祭実行委員会
※4: 正式名称 = 相模原市農業協同組合
※5: 正式書名 = 写真集: 緑育(く)む水出づるまち座間 組合員とともに歩んだJA座間(奥付は「育くむ、表紙は「育む」)
※6: 正式名称 = 座間農業協同組合
※7: 正式書名 = 大和市文化財調査報告書第70集 大和写真館2
※8: 正式書名 = ふるさと相模原 保存版 政令指定都市移行記念決定版写真集
※9: 正式書名 = 写真で見るこころの大和 懐かしのふるさと150年
追加情報
上記の書籍の中で、「東林間開発百年のあゆみ」は、東林間や小田急相模原の歴史(明治〜昭和)について知りたい人に、ぜひ読んで頂きたい資料です。東林間(中村新開)に入植者が定住してから 100年を記念して発行された記念誌ですが、既に故人となられている方々の貴重な手記だけでなく、1987年頃の座談会を基に執筆されており、他書では得がたい情報が豊富です。
その他の書籍
出版年月 | 書名 | 出版社(者) | 備考 |
1970/11 | 創立五周年記念誌 | 東林小学校(※1) | |
1985/09 | 歴史ばなし上鶴間近郊 | 渋谷高幸 |
※1: 正式名称 = 相模原市立東林小学校五周年記念誌編集委員会
参考情報
おまけ
最近、相模原市がこんなサイトを公開しました。
見てみましたが、なぜかあまり楽しく感じません。なぜでしょう。
- お役所がソフトウェアハウスに丸投げしたような設計で、かつての市史編さん室や、郷土出版社の写真集のような、編集者の気持ち、思い入れ、読者に伝えたいことが、感じられない。
- 受けが良いのだろうが、AI によるカラー化なんて要らない。見る人の想像力、空想力を阻害する。
- 検索機能が AND, OR に依るもので、数十年前の図書館の検索サービスを見ているよう。せっかく AI を導入するなら、検索に Sentence Transformer 技術などを活用してほしい。
- 検索機能の貧弱さに加えて、キャプションの情報が少なすぎる。せめて、どのような経緯で撮影されたものか、出典は何か、もう少し正確な撮影時期、などがないと、ただ写真がたくさん見られるというだけで、サイトの価値が減殺される。