The new GPTs feature allows non-coders to create custom ChatGPTs. A demo version for a barber shop can respond to business hour inquiries as directed by users.
相模原市で IoT 設計を受託しているファームロジックスです。
先日発表された GPTs が、私の ChatGPT Plus アカウントで利用できるようになりましたので、さっそく評価してみました。まだまだ理解が足りないところがありますが、まずはレポートさせて頂きます。ちなみに、OpenAI 社のドキュメントもまだまだ整備中という感じがしますが、まずは使ってみましょう。
GPTs ってなに?
GPTs とは、カスタム版の ChatGPT を自由に作成できる機能です。OpenAI 社が、つい先週発表したばかりの新機能です。特徴は以下の通りです。
- プログラミングスキルは不要です。
- 相手がどのように話しかけたらどのように回答するか、という指示(instruction)を与えることができます。
- さらに、追加の知識(knowledge)をファイル形式でアップロードすることができます。
- ユーザーが、カスタム ChatGPT から、ウェブブラウジング、DALL-E、Code Interpreter(Python のコードを実行する機能)の何を実行できるようにするか、選択できます。(例えば、ユーザーが勝手に DALL-E で絵を描いたりできないようにできます。)
- 必要に応じて、独自に設計した、あるいはサードパーティが提供している API を呼び出すことができます。例えば、床屋さんが提供するカスタム ChatGPT ならば、お客様の「いま、お店は混んでいるの?」という質問に対して、「ただいま、お待ちのお客様はありません。いらっしゃれば、すぐに対応できます。」などと回答させることができるようになります。
さっそく試してみよう
ChatGPT Plus の画面から、Explore というメニューをクリックすると、Create a GPT という項目が表示されます。(現在、段階的なリリースをしているようなので、まだ利用できない Plus ユーザーもいらっしゃるかも知れません。)
なお、上の画像にある「ファームロジックスのアシスタント」と「Code Formatter」は、私が実験的に作ったものなので、とりあえず無視してください。
Create a GPT という部分をクリックしましょう。すると、次のような画面が表示されます。
えっ、英語なの?
大丈夫です。まだ、少し不自然ですが、いちおう日本語でも対話できます。いずれは、デフォルトで日本語チャットになるでしょう。
画面左下の Message GPT Builder… に対して入力していきます。
私:
日本語でお願いします。
がくっ。
床屋さんのチャットボットを作ってみよう
めげずに進めます。
いちおう、それっぽいプレビューが作られました。文字が変ですが、これは後で手動で直すことにしましょう。
さらに続けます。
なんとかできたようです。
もっとも、このチャットボットにはまだ店の営業日や営業時間を教えていませんし、予約システムとの連携機能を設計していません。後者の実現には、OpenAPI という機能を使ってソフトウェアを設計する必要がありますので、まずは営業日と営業時間だけでも教えたいですね。
Configure 画面を見てみる
ここで、画面上にある Configure というタブに切り替えてみましょう。すると、次のような画面が表示されます。
つまり、GPT Builder との今までの対話によって、このような Name、Description、Instructions 等を持った、カスタム ChatGPT が作られた訳ですね。
ここの、Instructions を書き換えることによって、営業日や営業時間を教えてあげることができそうです。やってみましょう。(ついでに、店の名前のタイトルも直してしまいましょう。)
Instructions:
このGPTは「ファームロジックス理髪店」として機能し、お客様に店の営業日(休業日)と営業時間を教え、予約取りを実施することができます。その他、ヘアスタイルに関する質問や髪の手入れについての問い合わせにも回答します。
回答には、できるだけ丁寧な言葉を使います。
ファームロジックス理髪店の休業日は、毎週月曜日と第2日曜日です。
営業時間は、朝8時から夜の8時までです。
実際にチャットしてみよう!
それでは試してみましょう。
できましたね。
営業日の情報の代わりに休業日を登録したので、正しく回答しれるか心配だったのですが、正しく回答してくれています。素晴らしいですね!
実際に、こちらのリンクからお試し頂けますので、ChatGPT Plus のアカウントをお持ちの方は、ぜひ対話してみてください。なお、あくまでもデモです。実在の理髪店ではないので、御了承ください。
現状の制限
いま、上の最後の段落を読んで「えっ?」と思われた方は、鋭いです。そうなのです。今は、このカスタム ChatGPT は Plus アカウント(有償)のユーザーでないと対話(チャット)ができないのです。
それじゃあ、理髪店のチャットボットにはならないのでは? そうですよね。理髪店のお客が全て ChatGPT Plus ユーザー、という訳にはいかないでしょう。
実は、GPTs ではなく、直接に GPT API を呼び出す方法を使えば、(プログラミング技術と API の利用料金が必要ですが)完全公開型のカスタム ChatGPT を作ることはできます。この場合、第三者ユーザー(つまり、理髪店のお客さん)が、ChatGPT のアカウントを持っていなくてもチャットボットを利用することができます。ただしその場合は、API の利用料金(従量性です)は、チャットボットのオーナー(つまり、理髪店の経営者)が負担することになります。
GPTs でも、いずれこの問題は解決されることになるのではないかと思います。その場合は、もしかしたら ChatGPT の利用料金に加えて、API の利用料金を(カスタム ChatGPT の公開者が)請求されるようになるのではないか、と思われます。