マイクラで論理回路(ろんりかいろ)を学ぼう(第5回)

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Learning logic circuits by Minecraft (part 5).

マイクラで論理回路(ろんりかいろ)を学ぼう、の第 5回目です。

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前回は長い説明になりましたが、なんとか、論理回路の基本を説明しきれました。勉強することがたくさんあって大変だったと思います。読んでくださった皆さん、どうもありがとう!

今回は、前回紹介した「レッドストーンコンパレータ」を使った「実験」を紹介しよう!  と思ったのですが、電子回路の実験では、大切な道具がいくつか必要になります。レッドストーンコンパレータで実験するためにも、これらの道具が必要になりますので、今回はそのお話をしましょう。

測定器と可変電源

その一つ目は、「測定器(そくていき)」です。測定器というのは、何かを計るための器械(きかい)のことです。皆さんが学校で一番はじめに習う測定器(?)は、きっと物差し(ものさし)なのではないでしょうか。物差し(定規ともいいますね)は、ものの長さを計る基本的な測定器の一つです。また、上皿てんびんという器械を使って、ものの重さを計ったこともあるかも知れません。上皿てんびんも測定器の一種です。

電子回路の実験では、電圧、電流、電気抵抗といったものを計ることが非常に重要です。そのための測定器として、回路試験器(テスター)や DMM(ディジタルマルチメーター)といったものを使います。以下に、私の持っている DMM をお見せします。

この写真は、電圧(直流電圧)を計り、それが 3.3V(ボルト)だということを示しているところです。写真に少しだけ写ってますが、赤い端子と黒い端子の間の電圧を計っているわけです。

大切な道具の二つ目は、「電源装置(でんげんそうち)」です。電源装置(単に電源とも呼びます)というのは、好きな値の電圧や電流を発生させる器械のことです。簡単には、たとえば乾電池やコイン電池も電源として使えます。乾電池はだいたい 1.5V の電圧を作れますし、コイン電池は(これもだいたい) 3V の電圧を作れます。

また、電池を直列に繋ぐと電圧を増やすことができますね。たとえば乾電池を 2つ直列に繋ぐと、1.5 × 2 = 3V の電圧になります。

しかし、電子回路技術の世界では、もっと自由に電圧や電流を変えることのできる電源が必要になることが多く、そのために電源装置というものを使うのです。私の持っている実験用電源(可変電源)装置をお見せしましょう。

これはいま、3.3V の直流電圧を、赤い端子と黒い端子の間に出力しているところですが、数字の下にあるツマミを回すと、電圧を(0 から 18V の間で)自由に変えることができます。

左に見える 0.00A というのは、いま、端子に流れている電流がほとんど 0 ですよ、という意味です。実はこの先には先ほどの DMM が繋がっているのですが、DMM で電圧を計るときは、ほとんど全くと言って良いほど電流は流れないので、0.00A になっているのですね。

最後におまけとして、オシロスコープという、これまた測定器をお見せしましょう。

オシロスコープは、電気信号が、時間が経つにつれて、どのように変化するかを計る(見る)ための測定器です。いま、画面の中に黄色いカクカクした線が見えているのが分かりますか?  この表示は、2000分の1秒(0.0005秒)ごとに、電圧が 0V になったり、(約)3V になったりと交互に変化していることを示しています。

さて、マイクラの世界では?

それでは早速、Minecraft(マイクラ)の世界で測定器や可変電源を作ってみましょう!

マイクラの世界で、測定器の働きはというと、それはレッドストーン信号の強さを計ることになります。レッドストーンコンパレーターから、どんな強さの信号が出ているのだろう?  そんなときは、この測定器で調べることができるわけですね。

上のビデオにもあるように、レッドストーンダストとレッドストーンランプを組み合わせることで、そのような測定器を作ることができます。皆さんも、ぜひ試してみてくださいね。

続いて、マイクラの世界で可変電源の働きはというと、それは自分が欲しい強さのレッドストーン信号を作り出すことです。この可変電源の出力をレッドストーンコンパレータの入力に繋ぎ、信号の強さをいろいろ変えることで、コンパレーターの働きを調べることができるようになります。

マイクラで可変電源を作る方法の一つは、レッドストーンダストの回路(つながり)を長くしたり短くしたりすることです。長くすれば信号は弱くなりますし、短くすれば強くなります。でも、それだと回路がどんどん大きくなってしまいますし、信号の強さを変えるのは面倒ですね。

私がいろいろと調べてみたところでは、なんと、マイクラの世界の「ケーキ」(デコレーションケーキです)は、可変電源として使えることが分かりました。え、どうやって!?

それは、上のビデオを見てのお楽しみ、です。

次回はようやく、これらの測定器と可変電源を使って、レッドストーンコンパレーターの働きを実験で調べてみましょう!  なお、以下の YouTube チャネルに御登録頂くと、新しい教材が公開された際にすぐ御覧頂けます。よろしくお願いいたします!

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