Recommended waking route from Zama-Yatoyama park to Odakyu-Sagamihara station.
最近、番外編ばかりで恐縮です。
座間で自然や旧跡に触れる
ファームロジックスのオフィスに近い「座間」ですが、ある年齢以上の方にとって座間とは、自動車工場と米軍施設で有名な地域でしょう。実際、クルマで訪れると、現在も巨大な物流施設やショッピングモールが目に付き、散歩とは相容れない土地柄のように思われるかも知れません。
しかし実は、座間市から大和市にかけては、谷戸山公園や泉の森公園など、自然公園が多い場所でもあります。実はこの近辺はかつて相模川が流路を変えた相模原台地の下流域にあり、坂道や低湿地、湧き水の豊富な土地柄なのです。座間市は、現在でも市内の水道の多くを地下水と湧き水で賄っていることで有名だそうです。参考: 日本地下水学会: 日本の湧水(6)~神奈川県座間市の湧水と地下水~
今はちょうど 3月。暑くも寒くもなく、ウォーキングには適した時期ではないでしょうか。今回は、座間谷戸山公園から相模が丘(公共交通で言うと、小田急線小田原線の座間駅と小田急相模原駅が最寄りでしょうか)辺りのお散歩コースを御紹介しましょう。道のりは約 5キロですが、公園散策とおやつの休憩を含めて、半日程度かけるのをお勧めいたします。(詳しくは下の地図右上の「拡大アイコン」をクリックしてみてください。)
県立座間谷戸山公園
座間谷戸山公園は、昔から農家が数軒存在した低湿地帯(谷戸)を、神奈川県が整備した自然公園です。近くには座間市の市役所や図書館などもあります。これらの公共機関は、かつて賑わった座間宿からやや離れた位置にあることもあり、道が広く整備され、交通渋滞も少ない至便な土地です。
詳細は、上記地図のいろいろなアイコンをクリックしながら御参考ください。ルート内では、動植物や地形の説明標識の豊富な谷戸山公園はもちろんですが、途中にある、古くからの道「原の坂」や、相武台東小学校そばの農道を歩くと、都市の喧噪を離れ、雄大な景色の広がる相模原台地、相模川まで広がる丘陵と坂道、丹沢山系大山までの眺望を楽しむことができます。
まだまだ COVID-19 への十分な対策は必要ですが、特に相武台前や小田急相模原近隣の皆様は、全行程を歩いて回ることも可能でしょう。
旧道を辿る
上の地図を眺めると、「原の坂」とか「馬の坂」という古くからの道が見つかるでしょう。もちろん歩くだけでも、「昔の人はこんな狭い道を歩いたんだ」という感慨に浸ることができますが、もっと興味深いのは、座間や相武台、小田急相模原で、現在クルマが時速40キロで走り回るような2車線の市道でも、当時はこのような道幅しかなかったところがある、ということです。
たとえばこちらの埼玉大学の研究室が公開する今昔マップでは、大正時代の小田急相模原近辺の地図を見ることができます。地図の凡例を見ると、たとえば、現在オダサガで有名な商店街「サウザンロード」の道幅は、当時 1間半(約2.7メートル)なかったことが分かります。クルマが一台やっと通れる程度だったことでしょう。座間市民球場に向かう辰街道も同様です。
また、私に身近な道路で言うと、オダサガのイトーヨーカドーから東林間に通じる道は、現在、センターラインと歩道が整備された広い市道ですが、当時は 1間(約1.8メートル)の幅もなかったのだということが分かります。これでは、牛や荷車が通るのがやっとのことだったでしょう。もしかすると、現在の「原の坂」や「馬の坂」よりも狭い間道だったのかも知れません。今では全く想像もできませんね。(以下が、現在の「馬の坂」の様子です。道幅は 2メートル弱でしょうか。)
今日はここまで。