Evaluating I/Q output of the SoftRock and PCM2902 CODEC.
「ビーコンモニタ 2 プロジェクト」その後です。
今日は、SoftRock からの I/Q 出力を PCM2902 コーデックで取り込み、さらに先日確認した R チャネルの 1サンプルずれを補正してから 極座標上にプロットしてみました。SoftRock の入力には、シグナルジェネレータからの綺麗な 10MHz を入れているため、理想的には極座標上で綺麗な真円を描くはずですが、どうでしょう?
紫色の線は理想的な真円に相当し、緑色が取り込んだ I/Q データを示します。理想円から少しだけずれていることが分かります。これでは分かりにくいので、位相と変位を二次元座標にプロットし直してみました。
これを見ると、I/Q の軌跡が楕円状になっており、さらに極座標の X, Y に対して 30度ほどの傾きがあることが分かります。さらに、中心点もずれているようです。
これらから、PCM2902 CODEC 経由の SoftRock のベースバンド I/Q 出力には
- チャネルそれぞれの DC オフセット
- チャネル間の利得不整合
- チャネル間のサンプリング位相ずれ
があることが想像されます。ちなみに、上記は 700Hz の入力をグラフにしたものですが、別の周波数(1200Hz)の信号を入力すると利得が異なって見えるため、チャネル間の利得には周波数依存性があることも考えられます。明日以降は、これらの問題を分析してみたいと思います。