Estimating battery life of Bluetooth LE advertising by Nordic data.
Bluetooth LE(BLE)の第一の特徴は、電力消費が極めて小さいことです。例えば、BLE ペリフェラルがセントラル(Wi-Fi でいうところのアクセスポイント)と通信していないとき、自分の存在を advertise(ブロードキャスト)するだけであれば、数秒に一度パケットを送るだけで良いので(正確には、3つの周波数で連続して送信する)、数秒に一度、おおむね数十ミリワットの電力を 2ミリ秒ほど消費するだけ済みます。
上記資料(S110 nRF51822 SoftDevice Specification v1.3)の Figure 17 Advertising event、および nRF51822 のデータシートを見て概算すると、一度の advertise で必要な電力量(VDD = 3V で送信電力が 0dBm のとき)は 60マイクロワット秒(20マイクロアンペア秒)程度と思われますので、たとえばリチウムボタン電池の CR2025 で、advertise の間隔を 1秒に設定しても、10〜12ヶ月程度は動作するものと推定されます。(advertise 間隔を 30秒に設定すれば 5年近く持つ計算になりますので、機器仕様にも依りますが、おおむね電池交換不要の製品とすることも可能と思われます。)
余談ですが、上記資料の v2.0 からは、グラフ縦軸(電流)の数字が除かれてしまいました。データシートを見て自分で電流値を埋めていけば良いのでしょうが、これはデバイス選定上非常に重要な情報ですので、もう少し見やすい形にして頂けると嬉しいと思いました。
後記: グラフにしてみました(4月10日)。